3月に入り、亀岡市では各地で紅白に咲き誇る可憐な梅の花が見ごろを迎え住民や観光客の目を楽しませています。みなさんの故郷亀岡は桜の名所として有名ですが、梅も負けず劣らず名勝とされている場所が多くあります。
大本の梅
まず亀岡で梅の名所と言えばJR亀岡駅から程近い大本本部の梅林。ここには紅白400本の梅が咲き誇り、ウメの実の収穫時期には、その光景を写真に収めようとアマチュアカメラマンらがこぞって訪れるほど有名です。そして、京都学園大学のお膝元である曽我部町には、京都府名勝指定の庭園がある穴太寺の紅梅や、日本を代表する絵師円山応擧と縁の深い金剛寺(別名:応擧寺)の梅もたいへん有名です。
神蔵寺の梅
例年、見ごろは3月中旬ですが、今年は暖かい日が続いた影響もあり一足先に蕾を開いているようです。春を感じるドライブに亀岡を訪れ、可憐な花が見事に咲き誇る梅をご覧になって平安貴族たちが好んだ麗らかな気分を味わってみてください。
ちょっと豆知識
現代でこそ、その座を桜に明渡している梅ですが、その昔(定かではないようですが平安時代以前)には花見といえば梅だったそうです。サラリーマンがビール缶を片手にドンチャン騒ぎをしている現代ですが、平安貴族たちが詩を詠みながら梅を愛でている往時の光景が目に浮かびますね。また平安装束で好んで使われた色に「今様色(いまよういろ)」があるのですが、これは濃い紅梅色を示します。平安のうららかな世の中では清楚な紅白の梅は珍重されていたのでしょうね。